【愛着スタイル別】難しい恋愛/失恋の乗り越え方-前編-
以前「愛着とは何か」という内容をブログに書いた事があります。
人には必ず愛着というものがあるけれど、愛着には種類があるため、自分がどの愛着スタイルの傾向を強く持っているかを知っておくと、恋愛が優位に進められる、というものです。
今日は、この愛着に沿ってそれぞれのスタイルの“恋愛における難しい局面の乗り越え方”について書いていこうと思います。
愛着とは何か、という概要は上記のブログを読んで頂く事として、自分がどの愛着スタイルなのか、というのが分からない方もいらっしゃると思います。
その様な方は、下記の方法で検討してみてください。
“検討”と書いたのは、正確な事は本人が医師に診断をしてもらわないと断言出来ないという事と、ご本人が簡易チェックを行ったところで本心で答えられるかが不明確だという点にあります。
【愛着スタイル確認方法3選】
◆愛着関連の書籍を購入すると、大抵愛着診断がついてきます。それを実施して自分の愛着スタイルをチェックします。
◆本noteを読んで、どれが最も自分に当てはまるかをチェックし、逆算して『恐らく自分はこの愛着スタイルだろう』と検討をつけます。
◆私の恋愛相談では希望する方には愛着スタイル診断をする事が可能です。（ご申告頂いた場合）
いずれでチェックしたとしても、あくまでも簡易的だという事をご了承ください。でも、今後の指針には出来ると思うので知っておいて損はないと思いますよ。
それでは、愛着スタイル別、“恋愛における難しい局面の乗り越え方”について見ていきましょう。
①不安型愛着スタイル
①-1：お付き合い中の心得
└感情的にならない事、自分が求めすぎている事を知る事
不安型愛着スタイルの人の恋愛傾向については、下記ブログで一度少し触れています。
ですので、どの様な仕組みで不安型愛着スタイルの人が感情的になってしまうのか、どんな恋愛を選びやすいのか、等は上記のブログをご覧ください。
なのでこの項では、お付き合い中に相手と喧嘩になってしまったり、関係が悪化した時、する前、の心得について記載致します。
⑴感情をコントロール出来る様にしましょう
何故不安型愛着スタイルの人が感情的になってしまうか、の仕組みについてはアタッチメントシステムを用いて上記ブログに記載しています。
ではそのアタッチメントシステムをなるべくオンにしない様にするにはどうすれば良いのでしょうか？
・白黒思考の改善
・ネガティブ認知の改善
・相手の愛着スタイルへの理解
・相手の価値観への理解
・自分の求めている事への理解
上記について、考えていく必要があります。
・白黒思考の改善
物事について『白か黒か』で考える思考のクセは実は歪んだ認知です。
なので、本来はその認知を改善していく必要があるのですが、あまり改善を必要だと思っていない方が多い気がします。
世の中には『グレー』であるべき事、分からないままの事、そういう事もある事を理解し、今自分に起きている事を白黒させる事よりも、現段階ではグレーでいた方が結果は良くなる可能性が高いという事を理解しましょう。
その為の一歩として、白黒をつけたくなった時は“自分にとって譲れる範囲はどこか”を考えると良いでしょう。
しかし、白黒思考の改善はそんな簡単な話しではないので、本来はカウンセリングに通うなどして根底から変えていく必要があります。
・ネガティブ認知の改善
何かが起きた時に、その事をネガティブに捉えすぎるというクセがある方も多いです。
「あの人今絶対私の事を睨んでた。」とか「こういう時って絶対私が失敗するんだよね。」という考え方もそうです。
この様に、ネガティブな思考が頭に浮かんだ時は『その考え方の根拠』『その考え方の証拠』を考えるようにしましょう。
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例）あの人今絶対私の事を睨んでた→「睨んでた証拠は？→ない」「どうして睨んでたと思うのか？→目を細めて眉間にシワを寄せていた」「あなたの近くに相手が良く目を凝らして見たいと思う物はあったか？→分からない、あったかもしれない。」「あなたは相手に睨まれる様な事をしたのか？→していない」という様な流れで進めていきます。
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大抵の場合根拠はなく、妄想や想像である事が多いので、根拠が無い場合はそのネガティブな内容は事実ではない可能性が高いという事になります。
これは簡単な認知療法の一つです。
・相手の愛着スタイルへの理解
・相手の価値観への理解
冒頭に書いた様に、本人が医師に診断を受けないと愛着について詳しく自分を知る事は出来ませんが、ある程度軽度なチェックは出来るので、相手の愛着について知っておくのは大変重要です。
相手の愛着を知り、その愛着の人がどの様な理由でその行動を取るのか、を知るだけで感情はかなり落ち着くものです。
ヘタにネット記事や恋愛指南書などを読んでしまうと、一般論で『相手はあなたに興味がありません。』などと書かれていて余計に感情的になるだけですが、愛着スタイルを理解していれば相手を理解する事が出来るので、その様な記事に振り回される様な事が減ります。
また、それが分かる事で相手の価値観についても理解がしやすくなります。
・自分の求めている事への理解
相手が自分と異なる愛着スタイルを持っている場合、価値観…というよりもそもそも愛着の次元で大きく違いがあるという事が良く分かります。
そうなると、恋愛時に求めている事の違いも容易に分かる様になるのです。
不安型愛着スタイルの人は恋愛相手と強固な結びつきを求め、連絡を頻繁に取り合い、1日中一緒にいたいという考え（愛着）を持っています。
ですが、例えば真逆の愛着である回避型愛着スタイルの人は、その様に考える事は絶対にありませんので、そもそも恋愛に求めている事が異なるのです。
という事は、自分が相手に求めている事は、そもそも相手は必要としていない事であり、その逆もしかり、という事なのです。
これを理解出来ると、多少不安型愛着スタイルの人のアタッチメントシステムはオンになりにくくなるでしょう。（論理的に考えられる人は特に）
⑵明確な意思を伝えるコミュニケーションを取りましょう
不安型愛着スタイルの人は大きく分けて、そこから2パターンのタイプに分かれます。これは特に実験などが行われたわけではないので、科学的根拠には基づいておりませんが、多くの人のご相談に乗ってきた私の私見が含まれています。
Aパターンは、幼少期の経験から、相手の顔色を伺う様に育ってしまい、出来るだけ人から嫌われたくないと思いながら、良い子を演じてしまうタイプ。
Bパターンは、全て自分の思い通りに進めたい自己中心的なタイプ。
同じようにアタッチメントシステムがオンになって感情的になってしまったとして、相手に要望を伝えるとしてもAもBも“相手に遜り過ぎながら自分を卑下して要求を突きつける”か“怒りをぶちまけて相手に仕返ししようとするか”という、極端なコミュニケーションになりがちです。
冷静な時に考えて欲しいのですが、上記の様に要求されて、快く受け入れる人は少ないと思いませんか？
なので、相手に要望を伝える時は下記を参考にしてみてください。
・自信を持って伝える
・端的に、でも具体的に、伝える
・自分軸で伝える
・絶対に相手のせいにはしない様に伝える
「あなたが私にLINEの返信をしてくれなかったから、私は不安でご飯が食べられなかった！！どうしてすぐ返信してって言ってるだけなのに、返信してくれないの？もう嫌だ！別れる！！！」
を
「返事が来ないと私は凄く心配してしまうから、忙しい時にはスタンプ1つだけでも良いから送ってくれると嬉しいな。」
に変えられるかどうか、です。
①-2：失恋したら
└不安型愛着スタイルの人にとって一番辛いのは、不安であり続ける事
実は、全ての愛着スタイルの中で最も浮気をしやすいのは、なんと不安型愛着スタイルの人だと言われています。
相手に一途で、熱烈に恋愛感情を燃やし、少しでも相手が浮気の素振りを見せようものなら大ゲンカになりやすい、そんな不安型愛着スタイルの人が、です。
これは何故かというと、不安型愛着スタイルの人にとって一番辛いのが“不安な時”だからなのです。
どういう事かというと、お付き合い中に恋愛相手から放っておかれたり、浮気の気配を感じたり（実際は事実と異なる場合も含む）、自分が不安になってしまうと、最初のうちはアタッチメントシステムがオンになるので感情的になって怒ったり、喧嘩したり、となるのですが、そのうち不安な状態から脱出しようと、他の相手を求めるのです。
そしてこれが、面白い様に新しいお相手が出来ると元のお相手に全く見向きもしなくなります。
これは、恋人と別れた後や振られた後も同様です。
もちろん別れた後や振られた後すぐは、相手に強烈な恋愛感情と執着を持っているのでかなり強く相手を求めます。復縁を希望する事もとても多いです。
ですが、一定期間を越えて、別の場所で恋愛対象の人を紹介されたり、たまたまやってみたマッチングアプリで良い人に出会ったりして、そっちがうまくいって相手を好きだなと思い始めたら、驚くほど元の相手に興味を示しません。
あくまでも、新しい相手に夢中になれた場合のみ、ですけどね。
SNSの復縁アカウントの方を見ていると、別で新しい恋人が出来た（ちゃんと好きな場合）、と言っている方の多くがもう前の恋人の事をつぶやいてないはずです。
ちなみに、「復縁諦めた」「もう相手を好きじゃなくなったかも」と言っている人の多くは十中八九数日以内に「やっぱり相手が好き」と言い出します。この、感情の極度なふり幅も不安型愛着スタイルの人の特徴の一つです。
なので、失恋した時の対処法は、
どんなに嫌でも、新しい出会いを繰り返すべし
です。
最初のうちは全く気乗りしないと思いますし、興味もわかないと思いますし、誰かと会っても元の相手と全てにおいて比較すると思います。
それは正直当然の事なので、気晴らしでも時間つぶしでも良いので、新しい出会いの接点は減らさない事を強くお勧めします。
①-3：そもそも恋愛がうまくいくにはどうすれば良いか
└安定型愛着スタイルの人を探しましょう
不安型愛着スタイルの人が、真逆の思考を持っている回避型愛着スタイルの人と恋愛関係になりやすい、という理由と仕組みについては①-1の箇所に載せたブログに書きましたが、じゃあ、そもそも恋愛が継続して安定するには、どうすれば良いのか？で考えると、安定型愛着スタイルの人を選びましょう。となります。
不安型愛着スタイルの人同士も悪くない相性なのですが、激情型の2人なので、激しく燃え上がって激しく散る可能性も高いですし、お互いが不安に思い合ってその結果お互い浮気し合う、なんていう最悪ドロドロの結末を迎える事も無いとは言い切れません。
ですので、愛着が安定している人を選ぶというのが正攻法です。
先のブログにも書きましたが、不安型愛着スタイルの人は安定型愛着スタイルの人に恋愛感情を持ち難いです。
ですが、ジェットコースターの様に恋愛で起こる幸せと不安の落差の激しさを愛情だと思い続けていると、一生安定しない恋愛を続けることになってしまいます。
安定型愛着スタイルの人は
・距離を置こうとしない
・愛情表現が一貫している
・相手が不安に思っていたら安心させる術を心得ている
・相手の幸せを大切にし、気持ちを汲み取ろうとする
・安定した関係を望んでいる
・コミットメントしてくれる
など、不安型愛着スタイルの人が不安になりにくい接し方をしてくれます。
これは不安型愛着スタイルの人にとっては大変重要な事です。
そして、この様な方と一緒にい続ける事によって、不安型愛着スタイルの人が安定型愛着スタイルの人に変わっていくという事もあり得るのです。
なので、今後新しい出会いの場で誰かに出会った時には、変な勘（回避型を見つけた時のセンサーの様なもの）に従って恋愛相手を選ぶのではなく、安定型愛着スタイルの人を見抜いて選ぶ様にしましょう。
安定型愛着スタイルの人を見抜く方法については、後編か、今後別で書く予定です。
②まとめ
回避型愛着スタイルや安定型愛着スタイルの人の項目まで一気に書く予定でしたが、不安型愛着スタイルの人の項目が多すぎて、前後編に分ける事にしました。
後編では続きを書く予定です。
全ての愛着スタイルの中で最も感情的になりやすい、不安型愛着スタイルの人の恋愛ですが、愛着スタイルは変える事も変わる事もありますし、自分を知って感情をコントロール出来る様になると、恋愛も良くなっていきやすいです。
現在ご自身の恋愛でお困りの事がある方で、【本気】で何とかしたい方は是非一度ご相談にいらしてみてください。一緒にお相手を深く分析していきましょう。（初回予約はかなり制限を厳しくしているので、良くサービス内容をお読みくださいませ。ただし、きちんと読んでくださって本気の方には、私も全力で本気で向き合います。なのでハードルが高いんです…。）
それではみなさんの、明日、心が晴れますように。
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