告白:8
ラーメン屋さんでラーメンを食べている間、私はずっとこの関係に疑問を抱いて自問自答していた。
このまま成ちゃんとずっと楽しく過ごして行けるのは良いけど、ここで関係を明確にしておきたい。
成ちゃんもそう思ってくれているかな?
でも、今日も誘ってくれてるし、いつもclanのみんなと遊びに行っても成ちゃんは車で送って行く順番を私を最後にしてる。
そしてその後送って行ってくれずにそのままドライブになる。
こんな事をするのに、成ちゃんが私をなんとも思ってないなんて、ありえないだろうな、って思う。
帰りの車の中で、成ちゃんはまだまだライブの余韻でご機嫌になっていて、私の作ったカセットテープで好きそうな曲が出てくるたびに一緒になって歌って踊っていた。
(成ちゃん、少なくとも今日私に何か言うつもりはなさそうなんだよな…。)
(でも、こんなに仲良いし、凄く良い雰囲気なのに、今日何もしないなんて良いんだろうか?)
私は、これまで誰かに告白するなんて、考えた事も無かった。
誰でもそうだと思うけど、失敗したらショックは大きいし、これまでの関係性も変わってしまうかもしれないし、①なんとなく女性から告白するより男性が告白した方が良い気がしていたから…。
だけど、今日をこのまま終わらせてしまうのは嫌だ、と私は強く思ってしまい、歌って踊りながら、何となく、今日告白しようと決意していた。
「よーーーーし、到着。」
私の家の隣にある公園前に車を停めて、楽しそうに成ちゃんが言った。
「ありがとう、ございまーーーす。」
同じテンションでお礼を言う私。
「今日本当に楽しかった。誘ってくれて、ありがとうございます。」
わざとゆっくりめに話す私。
「おう。俺も思ったより楽しかった。先輩にもお礼言わなきゃ。」
「うん。」
・・・・・・
・・・・・・
「ん?どうした?」
成ちゃんが車から降りない私を不思議そうに見ている。
バタン!!!!
私は突然車から降りて、いつもの様に力強くドアを閉め、そのまま外から運転席の横に歩いていき、窓の前で“開けて”のジェスチャーをした。
「おう、どうしたよ急に。」
成ちゃんがびっくりした顔をしている。
「あの、成ちゃん。私ね…」
「うん。」
「私、成ちゃんの事、大好きだから!!!!!」
大きな声でそれを言い切ると、私はその場から走り去って家に向かい、いつもなら成ちゃんの車を見送るのに、それもしないで玄関の扉を開けて中に入った。
少し経って、成ちゃんの車が家の前を通る音が聞こえた。
①なんとなく女性から告白するより男性が告白した方が良い気がしていた
└男性と女性、どちらが告白すれば良いのか問題、についてですが、これは結論から申しますと、男性が告白したいタイプであれば男性が告白するべし、です。
つまり、告白しようか悩んでいる女性は相手の男性が、告白するタイプなのかそうではないのか、を観察した方が良いというわけです。
良く言われる事ですが、男性には元々狩猟本能が備わっているので、その性質が強く残っている人にとっては、告白するというのは一大イベントなので、自分で告白したいと考えるわけです。
加えて、男性に告白してもらってお付き合いが始まると、男性としては“自分が狙った獲物を捕らえる事が出来た”という満足感からお相手を大切にする、という事も分かっています。
しかし、現代社会ではそういった性質が少ない男性が増えてきているのも事実ですし、それ以外の特性が理由で告白する事が出来ない男性も多いです。
なので、女性は告白したくてやきもきした場合、お相手の過去の恋愛を聞いたり、『付き合う時って告白したいタイプ?』という話題を振ってみるなどして探ってみましょう。
また、そこまで直接的ではなくとも、普段会話をしていて過去の武勇伝を頻繁に語る男性や、積極性を感じる男性、デートに誘ってくれる男性は告白したいタイプの可能性が高いでしょう。